物語は、気弱なレンタカー屋と要領の悪い看護婦という、なんともサエない男女が、棚からボタ餅でヤクザの裏金約2億円を持ち逃げすることに始まる。そこからおなじみの、偶然が偶然を呼びまくる大ボラ活劇が繰り広げられるわけだが、新機軸は視点が複数になったこと。たとえば主人公の散財話だの、各脇役のエピソードだのがもり込まれ、これまでのような、ひたすら前のめりにつき進む展開のスリル感こそ薄まったものの、直線的な笑いとはまた異なるおかしさが生み出されて、それはそれでおもしろい。
軟弱者の役では異彩を放つ安藤政信、動きに抜群のキレがある石田ひかりの主演2人を筆頭に、配役もいつもながらに秀逸だ。(Amazon)
【Crunchyroll 01】
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)