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1997年度カンヌ映画祭の監督週間に出品され、新人監督賞に当たるカメラ・ドール賞を獲得。それまで「につつまれて」「かたつもり」といった自主映画で高い評価を得てきた河瀬直美が、独特の映像センスを見事に開花させ、輝かしい劇場用映画デビューを飾った。舞台は奈良県南部の山間部。そのさびれた土地には、鉄道誘致に全力を尽くしたものの報われず、うつろな毎日を送っていた中年男性がいた。心の隙間が埋められず、彼はある日失踪。残された家族の姿、そして来るべきそれぞれの選択が描かれる。出演者は、父親役の國村隼以外はほとんどが素人。セリフも極力排した物語が、静かに、やがて豊潤に、家族の絆の温もりや別れの哀惜をうたいあげる。劇中で紹介される父親が撮ったという8ミリ映像は、河瀬自身が撮影したもの。その部分だけでも河瀬の類いまれな感受性が発見できるだろう。








【ku6 01】