アジア各国で絶大な人気を誇るシンガーのジェイ・チョウが、長編映画に初主演。その初々しい演技は、拓海の不安定な心にぴったり合っている。原作にも登場する榛名山で撮影された走行シーンは、カーアクション映画史に残るといってもいい迫力。ガードレールぎりぎりで急カーブを曲がっていく映像に、ドライバーの足の動きや表情などが巧みに編集され、この上ないスピード感と臨場感を再現することに成功した。拓海の愛車「ハチロク(トヨタスプリンタートレノAE86)」の機能を存分に生かしたドライビング・テクには、マニアも納得するはず。広東語版は鈴木杏らが、日本語版は他のキャストが吹き替えで、やや違和感もあるが、アジア映画界のボーダーレスを実感させる意味で、評価されるべき作品である。
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