小説を読んだ方ならおわかりだろうが、原作は絶対に映画化不可能なトリックを用いているのだが、池田監督はその難関を大胆なアイデアで打破し、むしろ映像ならではの持ち味で新たな仕掛けを幾重にも張り巡らせている。猟奇的内容ながら抑えた演出も効果的。ロングショットを多用した画面も映画の醍醐味を堪能させてくれる。主人公ふたりと並行して警察側のドラマも描かれるが、こちらはキャスティングの妙もあって時にユーモラスで、全体の流れの中でよきアクセントにもなりえている。(Amazon)
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